子どもと一緒に片付けをするとき、つい忘れがちですが大事なことがあります。
それは
・子どもと会話をする
・子どもを待つ
・子どもを信じる
という3つです。
子どもと会話をする
「会話なんて、毎日してるわよ」という方もいらっしゃるかもしれません。
ここでいう会話とは、片付けに関する会話のことです。
例えばおもちゃの整理をするときも、いきなり始めるのではなくて
・なぜおもちゃの整理が必要なのか?
・どのくらいの量まで整理するのか
・いつ整理をするのか
ということをあらかじめ説明、相談しておくことが大事です。
そしておもちゃの整理をするときも「それはもう使ってないでしょ!」と、親が代わりに判断するのではなくて
「この中で一番好きなおもちゃはどれ?」
「いつも遊んでいるおもちゃはどれかな?」
といった具合に、子どもの意見を聞き出すようにしてあげて欲しいのです。
ときには「このおもちゃがどんなに大切か」ということを語りだすこともあるかもしれません。
そんなときも「そういう話はいいから、さっさとして!」というのではなくて、一旦話を聞いてあげましょう。
モノの整理は心の整理につながります。
子どもが「おもちゃに対する気持ち」を言葉にすることは、おもちゃの整理をするために大事なことでもあるのです。
とはいえ、子どもの言い分を聞いて全部受け止める必要はありません。
大人にだって「子どもにおもちゃの整理をしてほしい」理由がありますからね。
そこはきちんと説明をして、大人の気持ちや要望も伝えるようにしていきましょう。
会話するときのポイントは「他人様の子どもに対するように話す」ことです。
我が子が相手だとつい感情的になったり大人の意見を押し付けそうになったりしてしまいがちですが、他人様の子どもが相手だとちょっと遠慮したり言葉を選んだりしませんか?
無理によそよそしくならなくてもいいんですけどね。
ちょっとだけ、言葉選びに気をつけてあげてくださいね。
子どもを待つ
例えばおもちゃの整理をするときに、子どもが迷ったり悩んでいたりすると「もう!早く決めなさい!」と言ってしまうとか。
子どもが片付けるのが遅いと「早く片付けて!」と怒ってしまうとか。
自分が思っているより子どものペースが遅い時に、つい急かしてしまうことってありませんか?
・外出の予定に遅れる
・ご飯の時間が遅くなる
・自分の時間が無くなるのが嫌だ
など、急かしてしまうにはいろんな理由があるかと思います。
でも、急かしたところで子どものペースが早くなることは少ないです。
それどころか、急かされたことに驚いて固まってしまう子どももいますのでね。
よけいに時間がかかり、逆効果になることも多いです。
(結果として逆にイライラが増えるだけかもしれません)
それならいっそのこと「子どもの片付けは時間がかかるもの」と割り切ってしまった方が気が楽になります。
それに時間がかかると思っていたら早く片付いたときなんて、うれしくてなんだか得した気分になったりして。
早く片付けて欲しいという気持ちは分かりますが、できるだけ子どものペースに合わせてあげてくださいね。
子どもを信じる
「子どもを信じてあげてください」と言うと「我が子を信じない親なんているの?」と、思われるかもしれません。
でも、片付けの現場やセミナーなどで話をしていると
「どうすればいいかは分かったけど、うちの子にできるかな…」
と、不安に思う方が少なくないことも事実です。
特に子どもが小さい場合は「まだ無理じゃないか」と思ってしまいがちです。
でも、「ちょうだい」「どうぞ」のやりとりができるくらいの子どもであれば、遊んだおもちゃを片付けることはできます。
長男が小学生の頃に遊びに来た友達に、2歳になるかならないかくらいの弟くんが一緒についてきたことがありました。
(親御さんは用事があって子どもだけで遊びに来ていました。)
“そろそろお母さんが迎えに来る時間だから片付けよう”となったとき、弟くんが遊んでいたおもちゃを見ながら「それはどこから持ってきたん?」と聞くと、トコトコトコ…と歩いて元の置き場所を教えてくれたことがありました。
(そのおもちゃは棚に置いていただけだったので、弟くんにも分かりやすかったのかもしれません)
そしてもちろんその子の兄であるお友達と長男も、自分たちが遊んだおもちゃを自分たちで片付けてくれました。
・初めて遊びにきたから
・まだ2歳になるかならないかの小さい子だから
と、代わりに片付けることは簡単でした。
でも、試しに質問したらちゃんと置き場所が分かっていました。
子どもの力を侮ってはいけないなと教えてくれた出来事でした。
まとめ
・子どもと会話をする
・子どもを待つ
・子どもを信じる
どれも時間がかかるし、気力も体力も必要なことです。
でも、時間も気力も体力もかかるのは子どもが片付けられるようになるまでのことです。
子どもが片付けられるようになれば、後は子どもに合わせた収納を整えて声かけに気を付ければいいだけになるので、とても楽になりますよ。