おもちゃをこっそり捨てないで
毎日の片付けに時間がかかる
おもちゃが収納に入りきらない
そんなとき「おもちゃの量が多いからちょっと減らそう」と、子どもがいないときに勝手にこっそり捨てていませんか?
子どもと一緒におもちゃの整理をすると時間がかかります。
そのため例えばSNSなどで「子どもがいないうちにおもちゃを減らしました!」なんて書いてあるのを見て「その手があったか!」と思うのも無理はありません。
でも、子どもがいないときに勝手におもちゃを捨てるのはおすすめできません。
なぜなら基本的におもちゃの持ち主は子どもですし、おもちゃは子どもにとってとても大切なモノだからです。
もし、自分がいないときに自分の大切なモノを捨てられたら腹が立ちませんか?
それは子どもだって同じです。
持ち主である子どもがいないときに勝手に判断して捨てることはしないようにしてあげてくださいね。
おもちゃを捨てられた子どもの気持ち
もし自分がいないときに大切なおもちゃを捨てられてしまったら、子どもはどんな気持ちになるでしょうか。
一度自分がいないときに勝手におもちゃを捨てられてしまったために「また勝手に捨てられるんじゃないか」と思って不安になる子もいます。
もしくは何かモノがなくなったり、見つからなかったりすると「また勝手に捨てたんじゃないの?」と、すぐに大人のせいにするようになる子もいます。
例えそれが幼稚園、保育園や学校からのプリントだったとしても、なくなるのは大人のせいと思ってしまうのです。
いくら「それは捨ててない!」と言っても、「おもちゃを勝手に捨てた」という前科があるため、悲しいけれど疑われても仕方のないことなのです。
さらには「片付けても片付けなくても、どうせまた勝手に捨てるんでしょ」と、投げやりな気持ちになってしまう恐れもあります。
こうなると、その子にとって片付ける意味や気持ちはなくなってしまう恐れがあります。
なぜなら「ちゃんと片付けて!」と言われて片付けても、どうせ勝手に捨てられるんだったら片付けたって仕方がないですものね。
一番怖いのは、ただ片付けなくなるだけじゃなく、親子の信頼関係がなくなることです。
親子の信頼関係がなくなると、何か親子で大事な話がしたいと思っても話を聞いてもらえなかったり、子どもが誰かに相談したいときでも親に相談する気にならなかったりと、あまりいいことにはなりません。
大人だって何か話し合いたいと思っても、信用できない人とは話したくないじゃないですか。
子どもも同じです。信用できないと思ったら話をしたくなくなるのは自然な感情の流れです。
そうならないためにも、子どもがいないときに勝手におもちゃを整理してこっそり捨てるのはやめましょうね。
バレなければいい?
こういった話をすると
「もうずっと遊んでいないから、そのおもちゃがあること自体忘れているから大丈夫。」
「いつもこっそり捨てているけど、一度も気付かれたことがないからうちはセーフ。」
という方がいらっしゃいます。
確かに
・明らかにずっと遊んでいないおもちゃ
・どう見てもゴミだよね…と思うような紙切れ
・最後に読んだのはいつ?と思うくらいほったらかしの本
など、大人からすると「これって本当にいる?」と思うようなモノがあることは事実です。
そのため「これくらいは大丈夫でしょ」と、こっそり捨てたくなる気持ちも分かります。
でも、それらの持ち主が子どもである以上は、大人が勝手に判断してはいけません。
子どもは本当におもちゃがあること自体を忘れていますか?
少し経って子どもがその存在を思い出すことはありませんか?
大人がおもちゃを勝手に捨てたことを気づかれていないと思っていても、子どもは気づいていることがあります。
もしかしたら、おもちゃの存在を思い出していても「また勝手に捨てたのか」と思っているとしたらどうでしょうか。
子どもがおもちゃを勝手に捨てられても怒らないのは、子どもの優しさかあきらめの気持ちかかもしれませんよ。
以前「うちの母さん、よく勝手にボクのモノを捨てるんじゃ…」と、悲しそうに教えてくれた子がいました。(当時小学2年生の男の子でした)
でも、勝手に捨てた理由が「自分が片付けてなかったからでしょ!」と言われると怒れなかったんですって。
私が「それで片付けるようになったの?」と聞くと「そんなんで片付けるようにはなれん!」とご立腹です。
私はそれ以上その子にかける言葉が見つからず「そうじゃな、片付ける気にはなれんよな」とだけ言ったのですが、聞いていて胸が痛かったです。
おもちゃの整理は時間がかかる
子どもと一緒におもちゃの整理をするのは時間がかかります。
おもちゃの整理をしていると途中で遊びだしたり、やっとやる気になっても「全部いる!」なんて言いだしたりしてなかなか進まないのはよくあることです。
(そしてつい怒るとふて腐れて強制終了とか、泣けてきますよね。)
もしかしたら「兄弟姉妹がいるので1人にそんなに時間をかけられないんだけど…」という方もいるかもしれません。
子どもと一緒におもちゃの整理をするのは面倒くさいですし、大変な作業です。
でも、一度子どもの片付けの負担にならないおもちゃの量まで整理できれば、あとは「増えたら見直す」を繰り返すだけになります。
そうなれば毎回のおもちゃの整理はそこまで時間はかかりませんし、子どもだって選ぶ力がついてくれば早く整理できるようになってきます。
子どもと一緒におもちゃの整理をするのが大変なのは最初のうちだけと思って、じっくり付き合ってあげてくださいね。